良いバンドの良いライブを見るとしばらく会う人すべてにそのバンドをおすすめして回りたくなる皆さん、わかります。
でも熱を込めて語りすぎると普通に引かれるし、テンション上がってるとそれにも気づけないのであんまりやらない方がいいです。そうです、経験談です。いとです。
そんなとき、ブログをやっててよかったなと思います。特定の誰に向けて話すでもなく、思ったことを吐き出す場所があるのはとってもありがたいこと。ついでに誰かからの反応があればなお嬉しい。
昨日、下北沢のSHELTERっていうライブハウスにいってきました。
【今日!】
— オレンジスパイニクラブ (@orangespinycrab) 2019年3月4日
3/4(月)@下北沢SHELTER
「SHELTER presents ”Blue Waves”」
OPEN18:00 / START18:30
¥2000+1D
-出演-
Hue’s
CRYAMY
ROKI
オレンジスパイニクラブ
せんいちろうBig Dick Drive(突然少年)
取り置きまだいけます。 pic.twitter.com/HqZJWPP2t4
これです。
仕事終わりにいくライブって、僕はけっこう好きなんです。すごく消耗してたり、嫌なことが数時間前にあったばかりでもやもやしてたり、そういうコンディションで聴く音楽って、からっからの自分にすごい勢いで浸透していくような感覚があるんですよね。
もちろん、どんな音楽でも良いわけではなくて、そのときの自分に合った、自分好みの音楽じゃないとそういう感覚にはならない。そのときの自分に合ってない音楽を聴くことはむしろ退屈で、場合によっては苦痛になりうる。だからこそ、平日にいくライブはちゃんと選ぶことにしてます。
昨日のライブの目当てはオレンジスパイニクラブというバンド。他には、以前別の記事にも書いたCRYAMYというバンドもでるということで、いっそう楽しみにしてました。
このオレンジスパイニクラブ、ついこの間までThe ドーテーズというなんだかパンクなバンド名で活動していたのですが、メジャー志向になったとかなんとか改名しまして(僕がまともに聴きはじめたのも改名後なんですけど)、それからリリースされた「敏感少女」というシングルが、これがもうめちゃめちゃ良くて。ほんとに最高なんです。
そのシングルから1曲だけMVがあるので貼りましたけど、この「キンモクセイ」という曲、頭から終わりまで"良い"が詰まってて何度でも聴きたくなってしまう。最後までチョコたっぷり。特に歌詞が良い。全文ここに貼りたいくらい良い。
信号のない十字路 君は反対方向
見ていた ずっと見ていた
夏の終わりの初夏の気温は気持ちをとっくにのせてた
握ってたいのはスマホじゃない
あんたの右手だ
いちいちめちゃくちゃに良いのなんなんだ。「最高あんた最高」じゃないよこっちの台詞じゃ。
この曲だけでもオレンジスパイニクラブにハマるには十分すぎるほどだけど、この「キンモクセイ」収録のCDのタイトル曲「敏感少女」。これがまた良い。聴いてほしい。後半の勢いで全部持ってかれるあの感覚を味わってほしい。
そんな彼らのライブ、そりゃもう言葉を失うほどよかったです。
根本的にメロディがすごく良いのはあるんですけど、緩急が大きかったり、曲の後半のアレンジが抜群に良かったり、たった1曲の中でも絶対に飽きさせないだけのアイデアが詰まってて、ライブが本当に楽しい。時間があっという間でした。
冒頭で良いバンドの良いライブをみるとすべての人に勧めたくなる云々言いましたけど、オレンジスパイニクラブの場合は少しだけ違っていて、仲の良い気の合う人にこそオススメしたくなるんですよね。
たぶん、僕にとってオレンジスパイニクラブから感じる良さって、音楽のテクニック的な部分よりも、感性的な部分の割合がすごく大きくて、それってつまりうまく説明できない「なんか好き」が溢れてるってことだと思うんですよ。
この「なんか好き」って、もちろん誰にでもわかってもらえるわけではなくて、無理矢理言葉に表そうとするもしっくりくる表現もできず、説明にすごく苦労することがあるんですけど、ものすごい仲の良い友達だったりすると「なんか良くない?」「わかる!すごく良い」だけの会話であっさり通じてしまうこともあって。
そういう"感性レベルの共感"をされたいんですよね。だから僕はオレンジスパイニクラブを仲の良い人に勧めたくなるんだと思います。「近い感性を持っているこの人なら、この良さが説明しなくてもわかってくれるだろうな」という期待や「わかってくれるかな」っていう不安をごちゃ混ぜにして「これ聴いて」っていう言葉だけで勧めた音楽が相手にちゃんと響いたときに得られる喜びってすごく大きいから。
かといって、不特定多数の人が読むブログの場で「なんか好き」とか言ってもきっとわかってもらえないことの方が多いと思います。
だからこそ、わかってくれる人がいるならその人のことが知りたいしそういう人と仲良くなりたいなとか思ったり思わなかったり。
そんなことを考えながら毎度ブログを書いてたり書いてなかったり。
このブログを読んでくれた人の中にオレンジスパイニクラブをなんか好きになってくれる人がいればいいな。
では。