「このバンドはライブがかっこいい」
これ。ほんとによく聞くし、巷の音楽紹介サイトとか、YouTubeのコメント欄とか、音楽素人がやってるブログとか、「ライブがかっこいい」ことを唯一無二の武器かのように紹介してたりする。みんな浅いとこで通ぶりたいから言ってるだけなところはある。ソースはこのブログ。
ライブがかっこいい？
何を当たり前のことを言ってんだ。そう思いませんか。
だって、よっぽど歌とか演奏が下手じゃない限り、生歌、生演奏で、ほぼ確実に普段聴いてるよりもデカイ音量で、目の前でパフォーマンスしてくれるんですもん。かっこいいよそりゃ。
思い出してみてほしいんですけど、高校の文化祭。思い出したくなかった人はごめんなさい。僕もわりときついです。この際、美化した存在しない方の思い出でもかまいません。文化祭のステージでギターかき鳴らしながらバンプの天体観測やらエルレのスターフィッシュやらを熱唱する先輩、かっこよくなかったですか？いやいや、嫌いだったとかは聞いてなくて、かっこよかったですよね？モテてましたよね？同じクラスの女子が「高杉先輩ギターめっちゃ上手くてかっこよかったー！」って言ってる横で「あれベースだからな」とか水差して買ってたやつあるじゃないですか。あれ顰蹙(ひんしゅく)って言うんですよ。
まあそういうことです。よく知らん素人のカバー楽曲の生演奏ですらかっこよく見えるのに、人に紹介するぐらい好きなバンドの好きな曲の生演奏がかっこよくないわけないって話で。もう今後「このバンド、ライブがかっこいい」とかぬかす奴がいたら、「通ぶりたいだけのいけすかない自称音楽オタクがまーたなんか言ってるよ」と優しい目で頷いてあげてくださいね。
ところで皆さん、ircleって知ってますか？
このバンド、ライブがめちゃくちゃにかっこいいんですよ。
あ、ごめん。怒らないで。呆れないで。ごめんって。
ほら、優しい目で頷いて。ついでに「愛してる」って言って優しく抱き締めて。お願いだから。
いやね、こんなこてこての茶番までしたのも全部、今日は僕がずっと愛してやまないバンド、ircleの話がしたかったからなんですよ。ものすごく好きなバンドで、とにかくライブがかっこよくて、それだけでも言っときたかったんだけど、普通に「ライブがかっこいい」とかありきたりなこと言いたくなくて。ひねくれにひねくれた結果、なぜか思い出したくもない文化祭の思い出を引っ張り出すはめになったんですけどね。何を言ってるかわからない人とかいませんか。僕もです。
そもそもircleまったく聴いたことないよーって人のためにライブでよくやってる代表曲を1曲貼りましたけど、もう、最高じゃないですか。全然気取ったところもないし、力業でロックンロールをぶつけるしか音楽のやり方を知らなそうな不器用さがにじみ出てて、たまらない。
一方で、全然良さがわからないって人もいると思います。たしかに流行りそうな音楽性はしてないし。まあ、万人というか、大衆にはウケないでしょう。それでもいいと思います。本人たちが目指してるのも売れるとか売れないとかそういう次元のとこではないみたいなので。
ただ、今まで彼らの音楽を知らなかったってだけで、こういうのが聴きたかったって人も絶対いると思うんです。特に、5月にリリースされた新譜「Cosmic City」については、こういう音楽を待ってたって人がもっとたくさんいると勝手に信じてます、僕は。というか、いてくれって願ってる。たのむから。
そんな新譜からMVを。
かっけえ。好き。以上。
もう1曲。
たまらん。良い。以上。
最後にこれも。
最高。ありがとう。
てか、しれっとひとつのMVに2曲つまってんじゃねえか。勝手にご飯大盛にするタイプの定食屋かよ。最高。満腹だよ。耳が満腹。何言ってんだ。一回殴ってくれ。
しかもこのMV、ircleのライブの魅力の一端が垣間見えて、胸が熱くなる。ま、実際のライブはこんなもんじゃないんですけどね！って、こんな感じに言っとくと実際ライブ見たことない人がコメントしづらくなるっていう性格の悪いイキリにしかならないので、どんどんやって一緒に嫌われていきましょうね。
はい、いかがでしたでしょうか。
お気づきの方もいるかもですが、8曲入りのミニアルバム、そのうち半分にあたる4曲が現在YouTubeで公開されてるんです。これ、彼らの今作へのものすごい自信を感じませんか。いいから聴いてみろと言わんばかり。
たしかにアルバム通して聴いてみれば、捨て曲なしでドストレートのかっけえロックをひたすら鳴らしてて、これをライブで聴いたら「やっぱりircleのライブはめちゃくちゃかっこいい！」って言っちゃうにちがいない。もはやいま言いたい。
皆さんも一緒に「ircleのライブ行くまでは、本物のロックバンドのライブ観たことなかったわ」とかなんとか言って音楽性とか具体的な話はなんにもしないまま心からいきいきと音楽通ぶりましょうね。
それでは。
