BURNOUT SYNDROMESの話、三度目なんですけどちょっと聞いてもらってもいいですか。バーンアウトシンドロームズ、いい加減読めるようになったでしょ。
まだ読んでない人のために過去の記事も貼っておくけど、要約すると「バーンアウトのアルバムすげえ」「バーンアウトのタイアップシングルやべえ」って記事です。
BURNOUT SYNDROMESのかっこよさは"ダサい"の向こう側にある - いとの音楽ブログ
BURNOUT SYNDROMESの新譜「Good Morning World!」にぶん殴られて感性が変形した - いとの音楽ブログ
全部じゃん。もう話すことないじゃん。と思われちゃうかもしれないけど、好きなものについて語りたいオタクの性を舐めないでほしい。こんなんじゃ足りないんだよ全然。
それはそうと、3月にバーンアウトのコンセプトベストアルバム出ましたね。過去のアニメタイアップ曲に加え、バーンアウトのライブにおいて特別な意味を持つ「数学少女」「FLY HIGH!!」のリアレンジ、さらには今すぐにでもアニメ主題歌に使えそうな新曲2曲を収録した全12曲の盛りだくさんのアルバム。
これ、僕が今まで言ってきた「バーンアウトのアルバムとタイアップシングルを聴いとけ」っていうのをCD1枚で叶えられる夢のような作品ってことなのでバーンアウト初めての方はぜひここからずぶずぶ引きずり込まれて手遅れになってくださいね。
ここから先はもうすでに手遅れになりつつある、もしくは完全に手遅れになったバーンアウト中毒患者へ向けた内容になります。
BURNOUT SYNDROMESのカップリング曲、えぐくないっすか。って話がしたいんですよ。
「え、今日日シングルのカップリング曲なんてよっぽどのファンじゃないと聴くことなくない？」って思ったあなたは、完全にCD文化衰退の呪いに囚われてる。受け入れろ、時代の変化を。いつまでもCDを傷つけないように外のビニールに慎重に爪を立ててる場合じゃない。でもあの瞬間のまだ見ぬ音楽への渇望はそのまま愛してくれ。
そう、サブスクです。定額音楽聴き放題サービス。これの何がすごいって、「カップリング曲の視聴」ができるんですよ。
これって円盤好き好きジャンキー共にとってはものすごい革命で、特に懐にそれほど余裕のない学生目線で考えると、日々膨大な数の新譜の中から2、3曲収録されただけで1000円もするシングルCDを選ぶのはかなりの投資で、そのアーティストへの絶大な信頼がないとなかなか手は出せない。しかもタイトル曲はいずれアルバムに収録されることを考えると、実質カップリング曲への期待と信頼にかかってるとも言えてしまう。
でも今はそのCD1枚のお金で、あらゆるアーティストの曲がシングルのカップリング含めて聴けてしまう。恐るべしサブスク。
そんなわけで、今までバーンアウトのカップリング曲まで手を出して来なかった人たちが、うっかり再生ボタンを押してその変態性を浴びてしまったばっかりにバーンアウトが好きでどうしようもなくなっちゃう不思議現象のきっかけになればと筆をとってるわけです。
実際のところ、カップリング曲のクオリティどうなのよ、タイアップシングルほどの質も個性もないからカップリングに落ち着いてるんじゃないの。と、そんなイメージから手を出してない人も多いのは重々承知なんだけど、バーンアウトに限っていえば、完全に誤った認識。むしろ個性が全解放されてるのがカップリング曲。カップリング曲にBURNOUT SYNDROMESの個性の大部分が詰まってるまである。
あいつらあの"タイアップ曲の付け合わせ"という位置付けを利用してアニメから入ったファンをバーンアウト沼に突き落とすことしか考えてない。ステーキの付き合わせつくるとか言いながら寿司握ってやがる。どっちもうめえの。わけわかんねえよ。
たとえば記事にした「Good Morning World!」のカップリングの「Ms.Thunderbolt」にしても、アニメDr.STONEを意識したタイトルかと思えば、「カフェの店員に一目惚れしちゃった」ってのを「雷が落ちた」っていう使い古された表現で歌ってるだけ。びっくりなのはそれだけで一曲仕上げてるってことで。太宰に歌詞書かせたのかっていうくらい文学的な表現に、打ち込みを駆使して多様なSEこれでもかってほどぶちこんで、サビになれば体も自然と動いてしまうというとんでも仕上がり。
君の名は？ 歳は幾つ？
彼氏の有無も知れない
世界は瞬く間に
恋の暗雲に包まれた
とか。
こんな勢いで惚れられたらみんなの中の東京03飯塚も「こえぇえええよおおお」と声を荒げるに違いない。恋を歌っているとは思わせない曲調のギャップがより一層こわい。紛れもないバーンアウトトップクラスの変態曲のひとつ。
銀魂主題歌「花一匁」のカップリング曲「夕闇通り探検隊」も紹介させてください。
こちらはノスタルジックな歌詞と曲調で子供たちの世界を描いたかと思えば、突如始まる教員採用面接試験。独創的などんでん返しに、リコーダーの音色を取り入れる攻めのアレンジ。これ、個性強すぎてアルバムに入れると浮いてしまうからカップリングに入れたのかもしれない。そのくらい、個性あるバーンアウトの楽曲群の中でも一際異彩を放っている一曲。
つづいて取り上げたいのが最新シングル「PHOENIX」のカップリング曲「BREAK DANCER」。
イントロから過去一でゴリゴリのギターリフに、"熊谷和海不意打ち高音オタク"の耳を溶かすBメロ。これだけでもごちそうさまですって感じなのに、サビの「んなぁあああああい」で歓喜して胸を抑えてうずくまってるのは僕です。警察は呼ばないで。お願いだから。
いや、冗談抜きでぶっちぎりでかっこいい曲なんですよこの曲。「PHOENIX」で「え、またハイキュー!!に合う主題歌更新したの？無理、CDお店にあるだけください」ってなった人たちがこれ聴いて度肝抜かれて「今までのCDも全部聴かないと…」って腰も抜かしてる光景が余裕で目に浮かぶもん。
他のシングルのカップリングにも、引くほど涙ぽろぽろ出てくる卒業ソング「サクラカノン」や、初期の頃からバーンアウトのライブを盛り上げてきた「PIANOTUNE」といった一癖も二癖もある名曲が収録されていて、これが全部聴けてしまうのがサブスク。さいっこうなんだよほんと。
ここからさらにBURNOUT SYNDROMESの深みにはまって、CDも買い揃えたくなっちゃったらこんな素敵なことはないです僕としては。ちょっと早口で喋りすぎちゃったのでこの辺で。
では。
