ブログで紹介したい音楽が溜まってしまったので、今回は最近僕がよく聴いてる音楽を箇条書き的に何曲か羅列していきます。
一曲ごとに別々にブログ書けばいいじゃん。その分しっかり書けるし、更新頻度も上がってブログにとっていいことばっかじゃん。そう言われてしまうかもしれないけど、なかなかそうもいかない。
ひとつのブログを書くにあたって、たいていの場合僕は夜更かしをしているか、酒に酔ってるか、あるいは自分に酔っている。夜更かしをした時間でやりたいことは他にもたくさんあるし、酒を毎日がぶがぶ飲むほど酒好きってわけでもない。自分に酔った文章を翌日読み返すのは正直二日酔いよりきつい。
そんなわけで、無理のないよう月2、3回更新できればって感じで細々とマイペースにブログを続けてみたわけなんだけど、それだと語りたくなるような良い音楽と出会う頻度に釣り合わないんですよね。紹介のタイミングを逃した新譜とか、今までもたくさんあった。
だから今回は、1曲ごとに普段ほどの文章量は書けないにしても、まとめて何曲か一気に紹介してしまおうってなった次第です。物足りなくなったら改めてそのバンドの記事書いちゃえばいいしね。なんとなく他人のプレイリスト眺めるくらいの感じで気軽に読んでください。
ではどんどんいきます。
まずこれ。
ギターとベースに誘拐された女の子がボーカルをつとめるバンド、ネクライトーキーの新譜「MEMORIES」から「音楽が嫌いな女の子」。
今作「MEMORIES」は、ギター兼ソングライターの朝日が「石風呂」名義でボカロ作ってた頃の曲の、バンドカバーアルバムとなっていて、かつての名曲がもっさのハム太郎ボイスで生まれ変わっている。
そしてこの「音楽が嫌いな女の子」、MVが狂ってる。ドラムとキーボードだけはまともだと思っていたけど、これまでの楽曲の特徴的なフレーズでこいつらもやばいって早く気づくべきだった。
そしてもっさ、歌上手くなりすぎ。前半の愉快なテイストから後半にかけて迫真のボーカルへの変貌、1曲の中でこんなに緩急つけられたら泣きそうになってしまう。
はい次。こんな感じでテンポよくいきます。
以前このブログでも紹介したオレンジスパイニクラブの新譜「モザイク」から「みょーじ」。
バンドマンの気持ち悪いところをそのまま歌詞にしたような曲なのに、こんなに名曲に仕上がってるの純粋にすごすぎる。
オレンジスパイニクラブ十八番の、曲の中盤から急に速くなる曲。ジェットコースターみたいで無理矢理テンション持ってかれる。
感情がダイレクトに伝わってくる最高のボーカルだと思うし、それを引き立たせるコーラスも絶妙な存在感。MVはないけど新譜「モザイク」の表題曲も、歌詞、サウンド共にほんとに良いからぜひ聴いてほしい。
次。
川谷絵音ソロプロジェクト、「美的計画」から「KISSのたびギュッとグッと」。
川谷絵音は全部でいったい何人いるんだ……。indigo la Endとゲスの極み乙女。だけでも一人のソングライターが抱えるには働きすぎなのに、その他のバンドの掛け持ち、楽曲提供に飽きたらず、また新しいプロジェクトにまで手を出すのはさすがに心配になる。
とは言っても、楽曲のクオリティは相変わらず恐ろしいほど高い。どれだけ手を広げようとも1曲1曲の手を抜くようなことは絶対にしないという信頼があるから、あれもこれも聴きたくなってしまう。
気持ちも曲げるユリゲラー どうか君の気持ちまで 戻してやってくれないか
この歌詞で川谷絵音の変態的なワードセンスにため息しか出なかった。
そして彼、女性ボーカルに楽曲を提供させたら右に出るものはいない。今回ボーカルをつとめる、にしなさんの柔らかくも哀愁ただよう美声に、歌詞とメロディが合いすぎている。たぶん川谷絵音がひとつのバンド、ひとつの声に固執しないのは、その楽曲がいちばん映える音を常に追及していってる結果なのかもしれない。
さあ次いきましょう。
なにも紹介したいのは新曲ばっかりとも限らないわけで。andymoriの2009年の名盤から「すごい速さ」という曲です。
すごい速さで過ぎていく夏を感じながら、毎年聴きたくなってしまう夏の名曲。MVがすごくちゃちくてそれがまた良い。
あのバンドの新譜と牛乳を買いに
部屋をでたけれど
5分前に出会ったふたりも
今じゃベッドでささやきあって
くだらないTV消して
はじまりのおわりの
はじまりのおわりの話をする
ここに夏の怠惰と焦燥の全てが詰まってる。これ聴いて今年の夏もすごい速さで過ぎていってしまうんだろうなってなんか切ない気持ちになるの、あと何回繰り返せるんだろう。

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次。令和元年に戻ります。
BiSHのメンバーアユニ・DがベースボーカルをつとめるPEDROより8月28日発売予定の新譜から「NIGHT NIGHT」。
アイドルがバンドをやったりすると、バンド好きな人からかえって反発されちゃったりするもんだけど、PEDROはもうロックバンド。まず田渕ひさ子のギター、バチバチにかっこいいもん。この前ライブもみたけど、アユニ、ベースボーカル確実にモノにしてきてるし、彼女の書く詞のセンスも秀逸。
君のグッドナイトはとてもよく効く
うん、良い。
なんかYouTubeのコメント欄でアユニもハム太郎ボイスとか言われてたけど、いつからそんな汎用性のある表現になってんだこれ。さすがに全然違うだろ。ハム太郎に謝れ。

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最後。
ハンブレッダーズで「銀河高速」。
バンドの背景事情とかを楽曲に投影するのは、聴き手の裁量が狭くなってしまうからあんまり好きではないんだけど、ここまで聴き手が「これは自分のための歌」だって思えるようなところにまで昇華できてしまうのがハンブレッダーズのすごさ。彼らはいつも聴き手を独りにしない。そして、独りだった時間を肯定してくれる。
そんなハンブレッダーズの「続けてみることにしたよ」という決意を、全力で肯定したくなる名曲。ギターをかき鳴らして唄う姿を見て込み上げてきた何かが、最後のシンガロングで溢れ出してしまう。
この曲を夜に聴いていると、自分も何処までも行けるような気がしてくるから不思議だ。

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それでは。この辺で。
お付き合いいただきありがとうございました。
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