いとの音楽ブログ

バンド紹介、ディスクレビューからセンチメンタルな独り言まで幅広く取り扱っております。どうぞごゆっくり。

きっとあなたのおかげで昨日よりはマシだと思えるようになった

 

いとです。

 

前回のブログを書いてから、いくつかのあたたかい言葉をいただきました。中にはプライベートでは一切つながりのない、インターネット回線を介してしか会ったとこのない人からの言葉もあったけど、そんなどこの誰からかもわからない優しさに密かに救われたりしていました。本当にありがとう。

 

毎日、誰かのささいな、けれど自分にとっては大切な言葉に救われてばかり。

この間も久しぶりに実家に帰省した折、父が言った「合わない仕事なんかさっさと辞めちゃえよ」って言葉に勝手に救われていた。

 

冗談ばかり言う父親ではあったからどこまで本気で言ったのかわからないけど、30年以上いまの仕事を続けている父からそんな言葉が出るとは思わなくて、不意を突かれてうっかり泣きそうになってしまった。

実際に仕事を辞めるかは別としても、そんなちょっとした一言が仕事のしんどさから自分をふんわりと守ってくれることがある。

「つらいならさっさと辞めればいい」と頭ではわかっていてもなかなか実行できない臆病さも、ひとに言われたくらいで簡単には曲がらない頑固さも、父はぜんぶわかった上で発言したのかもしれないし、いつもの軽口かもわからない。

とにかく僕は、たしかに救われていた。

 

こうやって考えてみると、言葉っていうのはその内容以上に誰から言われるかが重要だなんて、当たり前のことを実感する。

 

だとしたら、インターネット上でしか知り合ったことのない、顔も声も知らない誰かからの言葉に「誰から」なんて要素があるのかと思われるかもしれないけど、僕にとってはある。

その人は僕にとって、「どっかの誰か」である以上に、「文章でしか知りもしない他人にあたたかい言葉をかけることのできる優しい人」だから。その人の言葉だからこそ救われたという部分が少なからずある。

 

逆に、仕事で関わりをもった人とか、ある意味では他人といえるような人からの言葉に落ち込んでしまうようなことだってあるけど、それを「他人からの言葉なんていちいち気にするな」の一言で片付けられるほどの鈍さは、どうやら持ち合わせてはいないみたいだ。

 

 

そんなことをひとり考えながら、最近音楽を聴けるようになってきたな、とふと思う。

 

8月から9月のちょっとしんどい時期も音楽を聴いてなくはなかったけど、ただ音が流れていくような感覚で、正直「良い」と思うことがほとんどなかった。いつもなら音が耳の奥まで染み込んでいって、「あ、これ好きだな」とか思ったりするんだけど、そうならない。

 

でも最近は、脳みそと心にほんの少しの余裕が生まれたのか、良い音楽がわずかな隙間に流れ込んでいくようになった。

 

 


https://youtu.be/ZsYLNr06bLs

 

 

LUCKY TAPESの「ランドリー」を聴いて、昨日よりはマシだなとか思えちゃったり、そういう情けなくて、ダサくて、少しだけ愛しい自分が戻ってきたみたいでなんだか嬉しかった。

 

もっともっと、好きなことを好きに楽しめる自分になりたいな。

 

 

ランドリー

ランドリー

  • 発売日: 2020/10/07
  • メディア: MP3 ダウンロード